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正倉院展と春日大社の国宝殿  


 去年は母と東北旅行に行ったので、この時期開催の正倉院展に行かれなかった。
 なので今年は、と計画していたら、朝のニュースで近鉄電車のトラブルで一部遅れが出ているという。

 どうしよう・・。
 期間はあと1週間ほどあるが、春日大社の国宝殿展の太刀の展示が今日まで(展示物入れ替えのため)なのだ。
 テレビで見たら綺麗だったのでぜひ見たい。

 ぴょんが乗る路線とは違う線なので大丈夫だろうと、1番近くの(といっても車で30分ほど掛かるが)近鉄の駅まで息子G に乗せて行ってもらった。
 車(or バス)だと駅まで一直線だが、電車では乗り換えありでグルリと回らなければならないので助かる。
 彼は今日は休みだが午後からはサッカーがあるので一緒には行かれない。
 
 途中、彼の職場の前を通るのでちょっと寄り道。
 私学校の教育の一環としてキャンプや自然の中で遊び学ぶ、いわゆるプレイパークの施設で働いているG。
 その職場も・・うん、森の中だ。こりゃ、服にひっつき虫を大量にくっつけてくるはずだ。
 会社員にはなりたくないと言っていたG。確かにここではスーツは邪魔だね。

 寄り道をしてもぴょんが乗りたい9時の電車には間に合う時間に駅に着いた。
 が、ダイヤが乱れていて時間通りに電車は走らない。
 ホームにいた各駅停車に乗り、アナウンスで途中駅で急行に接続するというのでその駅で降りたが急行も遅れているという。
 と、急行の通過待ちをしていた各駅電車が先に出発した。え~!?

 このあと待っても待っても急行は来ない。
 やっと来たかと思ったら次の奈良への乗換駅(西大寺)に入れなくて、ずーーっと停まったまま。
 あのまま各駅電車に乗っていればよかった。少しは早く着いただろう。

 結局最寄り駅からこの乗換駅(西大寺)まで通常の3倍の時間が掛かった。
 本当なら今頃はもう博物館の前にいるはずなのに~。

 奈良駅までは2つ。降りてから博物館までは徒歩で15分掛かる。
 10時半頃到着。予定より30分遅れたが人出はそうでもなく、10分ほどで入れた。


     正倉院2016-1


 展示場内は混んでいる。
 だが見る順番はあまり気にしなくて良いので空いている展示物から見て行く。

(博物館や美術館見学は華やかだが、記事を写真で飾れないのが残念だ)

 今回の目玉は「漆胡瓶」かな。ポスターやチケットなどにも使われている。
 黒漆を塗った上に文様の形に切り透かした銀板を貼る平脱技法で鹿やオシドリなどが施されている。ポスターなどでは文様が綺麗に見えるが実際はよく見ないと分かりにくい。

 笙に似た楽器で芋(う)というのもあるのね。

 「大幡残欠」という大型の染織幡は聖武天皇の一周忌斎会にて法会の場を飾ったものの一つ。
 さぞかし綺麗で盛大だったんだろうなあ。触ってみたい。(ガラスケースに入っている)

 小鳥を模した飾り、「撥鏤飛鳥形」は小さい小さい!
 3センチ程の彩色された象牙に模様を彫る撥鏤(ばちるの)という技法で作られているのだが、まー、綺麗、可愛い。よくこんなのが残っていたなあ。

 小さいといえば、「斑犀把金銀鞘刀子」
 いわゆる小刀。でも鞘付きの立派な小刀みたい。

 細かい文様を見るためにオペラグラスを持参している人がいた。
 それいいね。次回はぴょんもそうしよう。

 他にも色々見ものはあるが、今回のぴょん的主役はズバリ鈴鐸類!
 小さな鈴を銅線で繋いだ物、円錐形をした美しい鈴やるり玉と合わせ繋いだ鈴。可愛いー。

 『昔によくこんな(立派な)物が作れたな』
 よく聞く言葉だが、ぴょんは昔だから作れたのだと思う。
 確かに技術的には今の比ではない。
 だが現代のように次々と物を作り使い捨てていく時代ではなく(いや、そんなに1度に大量には作れなかっただろ)技術が低いゆえにかえって1つの物をじっくりと作れたのでは。
 そして何より時間があった。良いものを作るには時間が掛かると理解していた。
 今なら、「早く作れー! そして売れー!」って言われただろうなあ。

 最後の展示室まで行って・・・あれ? 見たかった「粉地金銀絵八角長几」は・・・見逃したかな? と、ちょっと戻って・・・1番最初の展示室にあった。
 でも見たぞ、これ。なのに・・・。

 毎回思うのだが、事前にテレビや新聞に展覧会の特集などが載ってその写真がとても綺麗・・というか・・綺麗過ぎるのだ。
 今回特に思ったのがこの「粉地金銀絵八角長几」で、新聞には鮮やかな色合いで載っていたが実際にはそうでもない。
 古い物なので色が抜けていても当たり前だが、メディアではまるで色を塗り直したかのように鮮やかに見える時がある。
 不覚にもそれが頭にあり、見たのにそれがそうだとは意識しなかった。
 行く前にテレビなど見ない方がいいね。

 1時間ちょっとで回り終わりちょうど昼時。


     正倉院2016-2


 この時期は正倉院展に合わせ、奈良の名店が軒を並べたフードコートが設置されている。

     正倉院2016-3

 今年も正倉院展期間限定の薬膳弁当を。
 海老と自家製」XO 醤炒め 素肉(大豆肉)の黒酢入り甘酢炒め、松の実添え 南瓜・春菊・エリンギ茸の紅花と発芽金胡麻入り揚げ物 クラゲの甘酢、クコの実添え 大根の柚子風味付け 十穀米入りご飯
 右下の素肉(大豆肉)の黒酢入り甘酢炒めが好き。

 屋外に席が作られているが、この店専用の食事場所があり、そこだけ風除けのビニールで覆われている。
 今日は暖かいが、いつだったかとても寒い時があったのでそんな時は助かる。

 
 春日大社はここから歩いて15分ぐらい。
 奈良県には何回も来ているが春日大社に行った事はない。この道(参道)も初めて・・・かな?(修学旅行で通ったかも)


     正倉院2016-4

 途中、雰囲気の良い洋館が。仏教美術資料研究センターだそうだ。(入館はできない)


     正倉院2016-5

     表参道長い!


     正倉院2016-6

     表参道に並ぶ鹿


     正倉院2016-7

 リニューアルされた国宝館にて、「春日大社の国宝ー千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂にー」展。


     正倉院2016-8

 春日若宮おん祭で用いられる日本最大級の鼉太鼓

 お目当ての「金地螺鈿毛抜形太刀」は綺麗だった。なぜか鞘に猫や鳥が描かれている。
 ぴょん的には正倉院展よりこちらの方が好みだな。
 絵も良いし太刀が・・それも生ぶ刃の太刀が綺麗。展示物は多くないが太刀好きにはこちらがお勧めだ。

 時間によっては国宝殿だけにしようかと思ったが余裕があるのでこの先の大社まで行く。

 参道を行く半分は外国人だ。しきりに鹿の写真を撮っている。
 角切り後だがオスがしきりにメスにアプローチをかけている声が(オスがピーと鳴く)聞こえる。


     正倉院2016-9


 手水を使おうとすると外国人の女の子が柄杓を手にしていた。そばで母親が写真を撮っていて・・ついその間に入ってしまったので「sorry」と謝るぴょん。いえ、大丈夫と母親。どこの親も同じだなあ。
 その女の子、水を何回も受けて両手だけでなく両肘まで念入りに洗っていた。完全に手洗い場だと思っているねえ。

 出雲大社の時もそうだったが、ほとんどの人が祓戸神社を通り過ぎて行く。まずはここで身に付いた悪しきものを祓わなきゃ。
 


     正倉院2016-10

     南門


     正倉院2016-11

     回廊


 南門をくぐって・・・ん? これが拝殿? なんか違う。帰宅して調べたら幣殿と舞殿だった。(一応、参拝した)
 拝殿はもっと奥だが、今は式年造替に伴う諸儀式のために拝殿前の特別参拝は受け付けていないらしい。
 ん? つまり受付を通して初穂料を納めないと拝殿前の参拝は出来ないのか?
 実はここまで来る予定ではなかったので春日大社の由緒も祀り神も把握していなかった。
 そういう所なのか、ふーん。

 奈良駅までは歩いて25分。
 バスに乗ろうかと思ったがバス停の場所がわからずつい歩いてしまった。


     正倉院2016-12

     一の鳥居 本当はここから参道に入る


     正倉院2016-13

 フードフェスティバルもやってるんだったー。お腹いっぱいで残念だわ。

 近鉄奈良駅前の商店街でお土産を。
 いつもの奈良漬の店でぴょん家用と横浜の実家に送り用を購入。そしてやはりいつもの柿の葉寿司。


     正倉院2016-14

 テレビでおなじみの高速餅つき(?)の店でつきたてのお餅+お土産。

 駅前で観光局の人がスタンプラリーの用紙を配っていた。正倉院展や商店で買い物をしてスタンプを貰えばガラポンができる。
 ちょうどぴょんが行った& 買った所ばかりだったが、知らなかったのでスタンプは貰っていない。また行くのもいやなので諦めた。

 帰る頃にはダイヤの乱れも収まっていたので、行きとは違いグルリと回ってぴょん家近くの駅に。
 9時間しっかり遊んだ。

 帰宅してから知ったのだが、今日の午前に入館10万人に達して記念式典が行われたそうだ。
 見なかったなあ、ぴょんは。会場に入っていた時だったのかな。  


     正倉院2016-15

     奈良漬と柿の葉寿司、よもぎ餅


     正倉院2016-16


     正倉院展と国宝展のチラシ 薬膳弁当のお品書き
     電車の遅延証明書を貰ったけど、これ誰に出せばいいの? σ(^_^;) 








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